心と身体のよりどころ

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お月様

帰宅途中の山手線で、ふと目に留まったお月様。

ほぼ満月にちかい美しい形が電車の窓からチラチラ見える。

”ビルの谷間から一瞬姿を現す月も良いもんだなぁ。”

ゴチャゴチャした街中でも、お月様は美しく輝き、心を癒してくれる。
都会の月もそれなりなのだ。

自宅近くで見る月もまた格別。
都会と違って月の輝きが一層際立っている。

都会の月は 「ほっと一息」
郊外の月は 「すーっと心を癒してくれる」

夜遅くにゴミを出しに外へ出ると、まだお月様は輝いている。

  真ん丸から少し欠けて見える? 乱視だから?

一昨日(26日)が満月だったんですね。 私の目の錯覚ではなかった。

お月様は綺麗に輝いて見えているけれど、一瞬曇ってるかと思ったんです。
星が見えないから。
でも、よーく見渡したらいくつかの星がちゃんと見えていた。
月が明るく輝いていたから星が見えにくかったんですね。

仕事帰りの疲れを癒してくれた都会の月に感謝!
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# by idun-2006 | 2013-02-28 00:05 | 徒然ごと

2月の勉強会

今月の勉強会からDVDに収録されているメソッドを一つ一つ復習していくことにしました。
今回のテーマは胸郭の歪みを修正する。

骨格を歪ませる要因の1つとなる筋肉の凝り。
骨を動かす意識で身体を動かしていくと、自分が日常生活の中で、どれだけ身体を固めているのか自覚します。

上腕骨の内外旋。 ネコのバリエーションで歪みを正していきます。

骨格が歪むということは、骨格を歪ませる姿勢や動作をしてしまっていたってこと。
慣れたワークほど自分なりの身体の使い方で行ってしまいがち。
自分流の動作ということは骨格を歪ませる動作のまま行ってしまうことになります。
いつの間にか意識が本線から外れていたという感じです。

ワークも挙げればいろいろあります。
自宅でワークをしようと思うと、自分にとってやりやすいワークが中心になるのは否めません。
実際、皆と一緒にワークを行うと、気持ちがワークの主旨に集中できて、自分の感覚のズレを確認することができます。

そして、自分ではなかなかやらないような動きも含めてワークを行った後は、身体への意識が高まり、とても心地いい身体を実感することができます。
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次回の勉強会は3月17日。
3月のテーマ「骨盤」です。
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# by idun-2006 | 2013-02-27 11:32 | 和童塾

み~つけた!

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美味しそうな桜餅色した光冠の肉球と鼻。

毛が白くて花がピンク色だと、目についてしまうものがある。

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分かりますか?


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ネコの鼻くそです005.gif

まぁ、ここじゃ 「自分で掃除しとけ!」 って言ったってむりだぁね。

うぎゃん!って怒られながらウエットティッシュで掃除をいたしました。
黒い鼻の沙門では見つけたことがないのに。。。
それにしても女の子の沙門と比べると、はるかにきったない♂くんです。
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# by idun-2006 | 2013-02-24 17:03 | ペット

心に花園を ~支え~

主人を看取ったとき、大変多くの方から賞賛する声をいただいた。

 ”あなたは凄い” ”偉かった” ”よくやった”

初めは主人のことをおっしゃっているのかと思っていたが、私のことも褒めてくださっていた。

そんな中、一人の男性の声が耳に留まった。

「俺のかみさん、俺が倒れたら、こんなにやってくれるかな。」

通夜しか参列できない方のために、ささやかな精進落しに変わるものをお出しした席でのことだった。
何気ない一言の中に本音がうかがえる。
私たちの姿とご自分達夫婦の像を重ねてみたのだろう。
私が看病をしていたときの状況からの感想を抱かれたのか、葬儀の様子から想像されたのか定かではないけれど、自分のことで奥様が手厚く対応してくれるのか確信がもてないご様子だった。
でも、私はこの一言にひっかかった。

”逆に奥様が倒れたとき、貴方は「ここまで」と称することをしてあげられるのか。”
”奥様に「ここまで」のことをやってもらいたいと思うくらい、普段から奥様のことを大切にしているのか。”
”奥様と対話する時間はどれだけあるのか。その中で、理解し合えているのか。”

自分の行ないを振り返るよりも先に、人に臨むことが先行したことにひっかかった。

私と主人の生活を振り返ると、私たちは一緒に仕事をしていたこともあって、共に過ごす時間が普通のご夫婦に比べると遥かに長かった。 家にいても外出しても、私たちが時間を共有するのは当たり前のことで、共有する時間の中で私たちが交わす会話は、身体のことであり、身体を取り巻くエネルギーや心の問題など、尽きることなく幅広く対話していた。 意図していたわけではなく、極々自然の流れの中で、気が付けば二人で過し、会話を重ね、その会話の中で相手を理解し、相手の個性を尊重していた。
いつも穏やかな会話ばかりではなく、ときには口論にもなるけれど、多くの会話の中から相手の人生観を把握するからこそ、相手が望むことをしてあげることができる。
私たちは無理をしてこの過程をたどったわけではなく、気が付いたらそういう生活になっていた。
時に彼の小難しい哲学館を聞く羽目になり、頭がパンクしそうになるけれど、それは苦痛とはならず、私にはない彼独特の壮大で繊細な人生観を学ぶ、貴重な時間だった。
互いに相手を思いやる気持ちを忘れないようにしつつ、二人の時間を楽しめていたのだと思う。

主人を失った直後、私は
「最高のパートナーだった。 これほどのパートナーにはもう巡り会えないだろう。」
と瞬間的に思った。

先ほどの男性は、「最高のパートナー」と思ってもらえるだけのことを、奥様に対して行っているのだろうか。
呟いた方を見ていてそうとは思えなかったので引っかかったのだと思う。
順番が逆なのだ。 自分がしてもらいたいのなら、自分がしておかなければならない。
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# by idun-2006 | 2013-02-23 07:57 | 闘病生活

心に花園を ~呼吸 vol.6~

~心に花園を~

主人が他界する直前に、最期に打ち出した概念だった。

ある穏やかに晴れた冬の日。
春を思わせるような陽気に気分がよくなった主人は、プレゼントしてもらった沢山の花を愛でたくなり、初めてテラスに立った。

風邪をひいてしまったら命とりになる病状の為、冷気を避けて、身体を冷やさないように気を付けていた主人は、窓越しに花を愛でることはあっても、自ら外に出ることを避けていた。 怖かったのだろう。
 
その日は風もなく、暖かな日差し照らされていたテラスは、春を思わせるような心地よさだった。
十分に温められた昼過ぎに、窓を開けると甘い花の香りが漂っていた。

「ちょっと外へ出てみようかな。」

贈っていただいた花。 私が買ってきた花。 色とりどりの花の一輪ずつに視線を落としていく。
端からゆっくりと花と対話をしていく。

「きれいだね。 ほんとにきれいだね。 ありがたいな。 こんなにたくさん贈ってくれて、ありがたい。 ここに来てくれた人の心が和むよ。 こういう風にしたかったんだ。 U先生が代わりにやってくれたんだね。」
「この花、可愛いな。 こっちの花も健気だね。 この花は珍しいね。」

一通り見渡したとき、
「こうゆう時間、いいもんだね。 夫婦でゆっくりと花を愛でる。 こんなふうに他愛もないことを話しながらのんびりとした時間を二人で過ごすのもいいもんだね。 皆もこんな時間を持たなきゃだめなんだよ。」

元気だったころに、一緒に散歩のついでに梅や桜の花見をしたこともあったけれど、花見をしながらも頭の中で日常のごたごたしたことを考えていたのだろう。
モルヒネを使用し始めて痛みがおさえられると、心が穏やかになっていた。 もう仕事のことも日常の煩わしさも頭から離れていた。 そうなって初めて心の底から二人の時間を楽しむことができたのだろう。

「そろそろ入ろうかな」

部屋に戻り、しばらくすると
「なんだ、わかっちゃったよ。 細胞呼吸はどうしたらいいのか。 簡単なことだった。」

彼のストレス理論の中にもでてくることなのだが、動物も植物にも邪念がない。 彼らは真っ直ぐに成長していく。 大きくなるために太陽に向かって迷うことなく成長を続ける。 その真っ直ぐなエネルギーには嘘偽りがない。 私たち人間も、バランスの調整を図るために自然のエネルギーに触れることは大切なことなのだ。
我が家の小さなテラスにも、色とりどりの小さな自然があった。 花たちは太陽の光をいっぱい浴びて、土から栄養を吸収して、蕾を膨らませて大輪を開いていく。 その太陽に向かっている真っ直ぐなエネルギーに融合すれば、その中で行われる呼吸は細胞呼吸になっているということだった。 

「いつも心の中に花園を描いていれば、呼吸は細胞呼吸になる。」
「心中に花園を持っていなければならない。忘れてはいけない。」
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強靱な肉体を誇示していた彼が、全てをはぎ取られて最期に行き着いた境地だった。
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# by idun-2006 | 2013-02-22 13:37 | 闘病生活

心に花園を ~呼吸 vol.5~

私が不眠症に苦しんでいた頃、主人は「養気呼吸法」を打ち出した。
ストレスコントロールに呼吸法が必要不可欠と考えてのことだった。

毎日のウォーキングの締めに、空手の突き、蹴りと呼吸法の練習を実践していた。
主人から教わった通りに行うのは非常に難しい。
指の先まで神経をいきわたらせて、体軸コントロールとそれを支持するための筋力が必要だった。そして身体の内面への意識。

吸気に合わせて足裏から地面のエネルギーを吸収してひざ裏、股関節、背骨の内側、頭の後ろ側を通して顔の前から胸にエネルギーを回す。
呼気に合わせてエネルギーを逆回転させて、最終的に地にエネルギーを戻す。

なんとなく意識できているようでいて、途中で分からなくなることも多い。

雑音が耳に入り、集中力が途切れることもままあるし、風が運んでくる匂いに気持ちがそらされることもある。
身体がキツイときは、動きに合わせて身体を支えることができなくなってぐらついてしまう。 主人に指摘されたポジションがしっかりととれなくなる。

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身体のブレを修正したり体軸の歪みの調整を試みると、体内の意識が薄れてしまう。
体内への意識に目を向けると、形が疎かになる。
地面が平らじゃないとか、風にあおられたとか、言い訳を並べたくなるけれど、それは無意味なことなのだ。

形に捉われたり、エネルギーの移動に気を取られていると、肝心な呼吸が疎かになってしまう。

うまくできない事実から気持ちを切り離し、ひたすら回数を重ねて意識と感覚を重ねていく。
それだけで精一杯で、細胞呼吸に至らせる内面の意識までは程遠かった。

そんなレベルの呼吸法でも、自律神経のバランスが調整されて、不眠症の緩和には役立った。
主人のような重篤な症状を呼吸法によって改善させることの難しさは、計り知れないものがある。
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# by idun-2006 | 2013-02-21 10:25 | 闘病生活

心に花園を ~呼吸 vol.4~

病気になって、家にいることが多くなった主人は、自分の身体の調整の為に何かをしている様子がうかがえなかった。

食事が摂取できなくなった身体では、絶対に欠かさなかったウエイトトレーニングもできない。
散歩をしている様子がない。 呼吸法もやっているようには見えない。 家の中で身体を動かしている痕跡がない。
ある日、勇気をもって彼に問いただしてみた。

「ねえ、自分が考える運動法で癌を克服するっていったよね。 私が出かけている間に何かしてるの?」

返事がない。
「約束したよね。 自分の考える方法で治すんでしょ。 あなた自身がやってくれないとさ。」

病気を発してショックなのは主人自身であることは、十分承知している。 だからきついことは言いたくない。 彼自身も焦っているだろう。 気持ちが塞いでしまっておかしくない。 でも、だからといって何もしなければ、いい結果が得られない。 頑張ってほしい。 そのためにできることは、なんでも手伝いたい。

本の執筆という大きな壁が立ちはだかった彼は、なかなか進まない原稿を前にもがき苦しんでもいた。
自分の病気と本の原稿という大きな課題を前にして、潰されそうになっていたのかもしれない。

彼を失ってしまうかもしれない恐怖に耐えられなくなった私は、ある時再び彼に問いただした。

「ねえ、呼吸法、やってないでしょ。 なんでやらないの? 私にはあれだけやらなきゃダメって言ってたじゃない。 そんなんじゃ、病気を治すなんてことできないでしょ。」

「あのね、ここの住まいじゃ、気が通らないの。 窓を開けると直ぐとなりの塀でしょ。 気が流れずに詰まってしまうの。 あのね簡単に言うけれど、本来はもっと自然に接した中で自然のエネルギーと触れあい、とっても繊細なレベルで行うことなんだから。」

それは分かっている。 難しいのも十分承知しているつもりだった。 その不可能なことを可能にしてきたのが主人そのものではないか。 あなただからこそ、その難題に挑戦して克服するのではないのか。 それができるのは貴方しかいない。 しなければ癌は治らない。 死んでしまうかもしれない。 だから、やってほしかった。 

「じゃあさ、公園へいってやればいいじゃない。 私の不眠だってそれで治したようなものでしょ。 小さな自然だって、ここよりましじゃない。」

「あのね、君には分からないと思うけれど、こうみえて結構きついんだよ。 公園までも歩いていけないのさ。 行けたにしても、帰ってくる体力があるか自信がないの。 動けなくなったらどうするの? 貴方じゃ僕を担げないでしょ。」

じゃ、自転車で行けばいい。 実際、そこまで脚が弱っているとも思えなかった。 駅まで歩くことだってあったし、気持ちの問題なのだ。
でも、その難しさは十分承知してもいる。 それ以上強いことは言えなかった。

実際、腹式呼吸を行おうとして、腹圧をかけることで肝臓が圧迫されて破裂するのではないかという恐怖心もあったのかもしれない。
すくなくとも腹圧がかかることで、より腹部の塊を実感していたに違いない。
私は私で彼の傍にいながら、彼を失ってしまうのではないかという恐怖心とずっと向き合っていた。
その恐怖が頭をよぎると、考えたら現実になってしまうのではないかという怖さも加わり、全てを切り離すしかなくなる。
一端現実から目をそらし、彼が元気になって再び一緒に仕事をしている映像に切り替える。 そんな理想的な未来像を頭の中に描くように努力する。 けれども、奥底では否定しきれない恐怖をずっと抱いていた。

彼の不安と私の不安。 共に表にでないように頭の中を切り替えながらも、どこか息が詰まったような日々をおくっていた。

細胞呼吸の答えは、実に思いがけないところで得ることになる。
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# by idun-2006 | 2013-02-20 12:03 | 闘病生活

心に花園を ~呼吸 vol.3~

主人が健康だった頃、仕事柄、身体づくりに余念がなかった。
普通にトレーニングを重ねても体質的にしまった筋肉になるために、服を着るとキャシャな身体に見えてしまう。運動指導者としては、がっちりとした身体を維持させたかった。 筋肉を大きく肥大させて、それが萎まないようにプロテインを常時飲用。 トレーニングが効果的にできるように、アミノ酸、リカバリーのためのサプリメントなど、実にさまざまなものを試していた。

薬にしてもサプリメントでも、服用すればリスポンスが早い主人の身体は、思い通りにコントロールできるようにも思えてしまう。
仕事柄、しかたがないところもあるけれど、身体を大きく膨らませたり縮めたりする調整が頻繁になってくると、身体にとって負担にならないわけがない。 身体を休息させる期間も設けていた彼だったが、仕事が忙しくなるとそうも言っていられなくなる。
いつしか自分の身体に対して傲り高ぶっているように私の目には見えていた。

主人が自分の身体を思い通りにコントロールしているようにみえたけれど、サプリメントを用いて楽をして身体を作っていたわけではない。 摂取した栄養が適切に身体に働きかけるように、吐きそうなほど追い込むトレーニングや、柔軟性を維持させるためのワーク、ときには身体をシャープに保つために自分が作っている筋肉からは苦手となる有酸素トレーニングにも積極的に且つ並大抵ではない集中力で取り組んでいた。

そんな主人がもっとも戸惑ったのが、癌に侵されていく身体のコントロールだったのではないだろうか。
彼の頭の中では、過去の事例を元に癌細胞をコントロールするシナリオができていた。
何をすれば癌細胞の増殖を阻止して生還することができるのか、彼の中では既に理論が固まっていた。
唯一そこに欠落していたのは、彼自身をとりまく環境だった。

癌細胞の増殖を阻止し、既に出現している癌細胞を衰退させるために、食事を切り替え、不十分な栄養素と免疫力を高めるために後押しをしてくれる要素を摂取する。 自己免疫力を高めるための運動、呼吸法を実践する。 そうやって自分の身体を再生させるために運動、栄養摂取、呼吸法を適切行う必要があった。 ところが当時彼が置かされていた環境は、身体の為に行わなければならないことを阻止させてしまうような要素がたくさん散りばめられていた。
人間関係、仕事、生活環境、全てが彼の身体の再生のためのエネルギーを奪っていっているようだった。

”彼の持ち前の強靱なエネルギーをそのまま自己細胞の再生に注がれれば、癌も治ってしまうかもしれない。”

手がかりをつかみながらも、そうさせることができない様子をみていて、私自身も歯がゆい思いをし続けていた。私に指摘されなくても、彼自身がよく分かっていたことだったから、私は何も言えず、ただ見守ることしかできなかった。
 
特に仕事に置いては、自分のことよりも彼を求めてきてくれる目の前の人のために、全エネルギーを注いでいた彼の姿勢は変えることができない。 
他人に止められるまでもなく、普通の人ならばとっくにできなくなっていたであろうことも、彼の責任感と空手の鍛錬から鍛え上げられていた精神力が、不可能を可能にさせていた。
それは人間の底力を出現させてくれる素晴らしいことでもあるけれど、こと病気に関しては、これが仇となっているように思えてならない。

”どのみち仕事をするのだろうから、もう少し、手を抜くのではなく、自分の身体を労わる目も持ってほしい。”

傍で見ていた私がずっと思い続けていたことだった。

彼が気付いたとき、肝臓に転移したがん細胞は横隔膜までも圧迫し、息吹のような深い呼吸ができなくなっていた。 
そこで、今まで考えてきたディープブレスやパワーブレスができなくなったのであれば、少ない酸素でも効率よく細胞に届ける、細胞呼吸ができればいいのではないかと、彼は考えたのだろう。
どうすれば細胞呼吸になるのか、私には詳しく語ることがなかったけれど、ずっと頭の中で模索し続けていたのだった。
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# by idun-2006 | 2013-02-19 12:03 | 闘病生活

心に花園を ~呼吸 vol.2~

呼吸とは、酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出するのだけれど、この呼吸は2種類に分けられる。
外呼吸と内呼吸。

外呼吸は、私たちが日ごろから意識をしている外界とのガス交換。 肺呼吸のことを言う。 肺の中で、酸素を二酸化炭素のガス交換をしている。

もう1つの呼吸に内呼吸がある。 外呼吸で得た酸素が血流にのって全身の各細胞まで運ばれる。 細胞でも酸素と二酸化炭素のガス交換が行われる。 これが内呼吸となる。

癌細胞が増殖を始めた主人の身体は、正常な細胞の増殖を助長しなければならない。 正常な細胞の再生を促すためにも、適切な内呼吸が行われていなければならない。 自律神経のバランスを整えて免疫力をたかめるために呼吸法が最適だと思った彼は、呼吸法の中でも内呼吸を究めようとしていた。

どうすれば内呼吸になるのか。

外呼吸は呼吸筋を使い、肺のふくらみを感じることができるから意識しやすい。 呼吸筋コントロールの感度により、自分の呼吸がどれだけ究められたかが計りやすい。
ところが内呼吸となると、全く分からない。
武道で鍛錬を極めてきた主人は、鍛錬の中から更に感覚を究められると思っていた。
鍛錬を続けていくうちに、内呼吸ができた瞬間に感じることができる、究極の感覚があるはずだ。
そう考えた彼は、なんとか呼吸を究めようともがいていた。
ところが、そんな繊細さを要求する呼吸法を阻むものがある。 
病気が邪魔をして身体の内部感覚に意識を集中できない。
人が発する不穏なエネルギーに容赦なくさらされる。
元気な時なら、それらを跳ねのけて、持ち前の集中力で未開の境地まで達することができていた。

一番歯がゆい思いをしていたのは、主人本人だっただろう。
病気にまでなってしまうということは、”人生、全て自分の思い通りになるものではない” ということの証しなのだ。
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# by idun-2006 | 2013-02-17 08:55 | 闘病生活

心に花園を ~呼吸 vo.1~

私たちが毎日何気なくやっている呼吸。
呼吸をしているから私たちは生きている。
呼吸は生きている証し。
なのに、私たちは呼吸をとっても疎かにしている。
自分の呼吸がどういうことになっているのか、意識したことがあるだろうか。
何かに集中しているとき、力を込めているとき、冷たい風にさらされたとき、むせ返るような暑さの中、悲しいとき、楽しいとき、急いでいるとき、怒っているとき、穏やかなとき。
それぞれのシーンで、呼吸は違っているはずなのだ。

呼吸は自律神経のバランスと密接に関係している。
自律神経系は交感神経と副交感神経という相反の役目をなす二つの神経系からなるのは周知のことと思う。
交感神経優位の状態での身体の反応は、心臓の拍動が高まり、呼吸数が増えて、骨格筋に血液が流れ込み、活動を始める準備を整えてくれる。 身体を動かすことに対する優先順位が低い機能は、活動を抑えて行動の判断を正しくするための脳と身体を動かすための骨格筋に血流を集中させる。 これが fight or flight の反応として知られている。
副交感神経優位の状態になると、活動を抑えていた行動に直結しない機能が活性してくる。 消化器系の働きなどがこれに相当する。

交感神経優位状態では心臓が高鳴り、呼吸は早くなり、副交感神経優位状態になると、心臓の拍動は落ち着き、呼吸もゆったりとしたリズムに戻る。
心臓の拍動は意識して変化させることができない。 いわゆる心臓の筋肉である心筋は自主コントロールが効かない不随意筋ということになる。
普段何気なく行っている呼吸は、無意識下での呼吸となり、この時使われる呼吸筋は不随意の働きをしている。 でも、呼吸筋に関しては意識してコントロールすることもできる随意筋の働きも兼ねている。

意識してコントロールできない不随意筋の中で、唯一呼吸筋だけが随意としての働きもできる筋肉なのだ。
これが自律神経のバランスを整えるのに呼吸法が適していると言われている理由。
このへんのことは、自律神経のことを少し紐解いた方なら十分に理解していることと思う。

では、なぜ呼吸法をしてみても自律神経のバランスがなかなか整わないのだろうか。
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# by idun-2006 | 2013-02-14 09:00 | 闘病生活

*身体のよりどころ・心のよりどころ* そんな小部屋を覗いてください


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