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心と身体のよりどころ

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ストレスコントロール Vol.3  ~心的要因と骨格筋の反応~

前回は、環境的要因のストレス反応とフィードバックシステムについてふれました。 今回も「ストレスは悪人ではない」ことを、心的要因によるストレス反応をもとにして、骨格筋に焦点をあてて考えてみます。
「ストレス」というと、まだまだ <嫌と感じること>を連想することと思います。 例えば、学校でのいじめの問題。会社の上司や先輩からの厳しい指導。 ときにそれは嫌がらせだったり、いじめだったり。 仕事上のプレッシャー、自分の思い通りにならない家族とのすれ違いなど、数え上げればきりがないほど日常生活の中でストレスとなることがあります。
では、自分が「ストレス」と感じたとき、身体はどのような反応をしているのでしょうか。
恐怖を感じたり何かに興奮したとき、心拍は上昇し、呼吸数が増えて、骨格筋は緊張収縮します。 これは、闘争か逃走かの反応ですね。 状況が危険と判断した場合の戦うのか、その場を離れてしのぐのか。 いずれにしても本来は、大切な命を守るために心拍や呼吸数を上昇させて骨格筋へ酸素と栄養を送り込み、十分に活動できる状態に整える反応です。
そして、結果がでたらフィードバックシステムが働き、心拍、呼吸数が落ち着いて、元の平静状態にもどることができます。

私達の感情は、恐怖や嫌悪、興奮ばかりではなく、何かに感動したり、恋をしてときめいたり、笑いなどの喜びの感情も生じます。
さて、このときに身体の反応はどうなっているでしょうか。
目の前に恋する人が突然現れたら、心臓がドクンと高鳴り始め、呼吸数も上昇し、顔が赤らんできます。 恥ずかしさのあまり、その場が逃げ出したくもなり、勇気をもって相手の目の前へと近づきたくもあり。 判断がつかなくなりその場で硬直したりすることもあったり。 いずれにしても骨格筋が緊張していずれかの判断に従おうとスタンバイ状態になります。
お腹をかかえて大笑いしたときも、呼吸数、心拍が上昇し、全身の筋肉が収縮します。 笑い終えたときに、ものすごい虚脱感を感じることもあります。

激怒したとき、大声で泣きじゃくったとき、相手につかみかかって喧嘩したとき、大声で転げまわって笑ったとき、感動の涙を流したとき、それらの反応が治まったのちには、倦怠感、脱力感に浸ります。

嫌なことも、楽しいことも、身体の反応は同じです。 

こういうことをいうと、刺激は全ていけないってこと? 何もできない。 身体がなにかしらの反応をしてはいけないの? という質問をうけるのですが、刺激がいけないのではなく、むしろこの反応があるから私達は生きていられるのです。

車のエンジンをかけずに放置していると、調子が悪くなりますよね。 身体も似たような捉え方ができます。 外部の刺激を受けて、カラダが活動して、フィードバックで元に戻る。 この循環が正しく働くことで、バランスが保たれています。

次回は、もう少し筋肉の反応について掘り下げていきます。
by idun-2006 | 2010-06-05 11:04 | 心と身体のストレッチ

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