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心と身体のよりどころ

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心に花園を ~呼吸 vol.2~

呼吸とは、酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出するのだけれど、この呼吸は2種類に分けられる。
外呼吸と内呼吸。

外呼吸は、私たちが日ごろから意識をしている外界とのガス交換。 肺呼吸のことを言う。 肺の中で、酸素を二酸化炭素のガス交換をしている。

もう1つの呼吸に内呼吸がある。 外呼吸で得た酸素が血流にのって全身の各細胞まで運ばれる。 細胞でも酸素と二酸化炭素のガス交換が行われる。 これが内呼吸となる。

癌細胞が増殖を始めた主人の身体は、正常な細胞の増殖を助長しなければならない。 正常な細胞の再生を促すためにも、適切な内呼吸が行われていなければならない。 自律神経のバランスを整えて免疫力をたかめるために呼吸法が最適だと思った彼は、呼吸法の中でも内呼吸を究めようとしていた。

どうすれば内呼吸になるのか。

外呼吸は呼吸筋を使い、肺のふくらみを感じることができるから意識しやすい。 呼吸筋コントロールの感度により、自分の呼吸がどれだけ究められたかが計りやすい。
ところが内呼吸となると、全く分からない。
武道で鍛錬を極めてきた主人は、鍛錬の中から更に感覚を究められると思っていた。
鍛錬を続けていくうちに、内呼吸ができた瞬間に感じることができる、究極の感覚があるはずだ。
そう考えた彼は、なんとか呼吸を究めようともがいていた。
ところが、そんな繊細さを要求する呼吸法を阻むものがある。 
病気が邪魔をして身体の内部感覚に意識を集中できない。
人が発する不穏なエネルギーに容赦なくさらされる。
元気な時なら、それらを跳ねのけて、持ち前の集中力で未開の境地まで達することができていた。

一番歯がゆい思いをしていたのは、主人本人だっただろう。
病気にまでなってしまうということは、”人生、全て自分の思い通りになるものではない” ということの証しなのだ。
by idun-2006 | 2013-02-17 08:55 | 闘病生活

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