心と身体のよりどころ

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心に花園を ~ナースのあり方~

主人が入院した病院の病棟看護師さんたちは、比較的若い方を多く見かけました。
看護師長さんはさすがにベテランの経験豊富な方でしたが、他の担当してくださった方はお若く見えました。
まだ経験が浅いからなのか、その病院の教育の問題なのか、看護師さんの対応に疑問を抱くことがいろいろありました。

主人がよく言っていたのは、看護師さんの声掛け。
発熱と痛みで苦しんでいる最中に、
「大丈夫ですか。お加減はいかがですか? お変わりありませんか?」
と聞かれても、声が出せないくらい苦しんで、ベッドの上で丸くなっている様子を見れば大丈夫じゃないのは分かるだろう。 どうせ何もしない(することがない)のだから、分かりきっていることを聞くんじゃなくて、もう少し違う言葉があるだろうといつも思うんだよ。分かっているけれど、いい加減に腹が立ってくるよね。」

また、酸素飽和度や検温、血圧を測りにいらした看護師さんが、なにか不適切な説明をするらしいんです。
身体のことに関してはまったくの素人とは違う主人。 あまりにもいい加減な嘘をつかれると黙っていられなくなり、看護師さんの説明て楯突いてしまいます。
すると、看護師さんは 「やべぇ!」 と言いながらそそくさと病室を出ていき、以後姿をみせなくなった子もいました。

私たちは医師と看護師さんの中で特別視されていました。
末期の患者とのその家族でこれほど落ち着いて、冷静でいるご家族は見たことがない。
そんな理解からなのでしょう、ある日看護婦長が突然現れて、質問させ欲しいといいます。その内容が、
「末期で死を目前に控えた患者さんにとって、求めるターミナルケアはどんなことですか?」
私は腰を抜かすほど驚きました。 なんて無関心なんだろう。
私たちは死を受け入れているわけではありません。 死ぬことは互いの立場それぞれで怖いのです。
だから、死なないために原因を追究して、死なないめの方法を模索して、切り替えようと必死になっているのです。
いきなり本人に聞く前に、私にそういう質問をしていいのか聞いてほしかった。
主人の心情の変化を心配しましたが、根っからの教育者である主人は、凄く冷静に、いつもの先生に戻って対応していました。

最期に主人が胸にポートを埋める処置を受けたときのこと。
胸にポートを埋め込むのは、自宅でも家族が点滴の処置ができるようにするためです。
主人がポートを装着したとき、いち早く病棟の看護師さんが、私に手順を教えてくださいました。
突然ナースステーションに呼ばれ、
「はい、ここで手を洗ってください。ここに点滴のパックがあります。二つの溶液に分かれてますから、こうやってしっかりと混ぜてください。チューブと針と消毒するものがありますから、これでここを消毒して針をここへ刺して、チューブの中のエアーを完全に抜いてくださいね。血管内にエアーが入ると死んじゃいますから。それでこっちをポートに刺したらおしまい。 はい、もう一人でできますよね。」

矢継ぎ早に早口で説明され、しかも手順を間違えたりエアーを抜き忘れたら主人が死んでしまう?
ただでさえ心労が重なって倒れそうな状態なのに。
誰にも頼れずに、一人で主人を看てきているのに。
次から次へと問題が浮上する中、なんとか気持ちを奮い立たせて対応してきているのに。
その上、主人の命に係わるかもしれないことを私に責任を持って対処しろというのか。

正直、看護師さんの対応の仕方に腹が立ちました。
私の様子が不安そうでもあり、むくれたようにもみえたのでしょう。

「大丈夫ですよ、心配しなくても。みなさんやってることですから。 なれれば大丈夫です。」

なんの励みにもなりません。
主人が入院したことで、私の負担も少し軽減されるかと思ったのに、これでは更に負担が増えるばかりです。
とはいえ、家族の命に係わることですから、私に命じられたことは責任を持って対処します。
今までもやってきたことですから、言われなくてもやります。
末期患者の家族といっても、そのご家庭の状況はそれぞれ違うものなのであって、親類も含めて大勢で対応できるのと、私のように一人でなにもかも抱えるのとは負担が大きく違ってきます。
それでも、大切な家族の命に係わることですから、自分のことをなげうってでもやるんです。
その家族の対しての気遣いを、もう少し考えてもらいたかったです。
使うことばや対応のしぐさ一つで、不安で心労がかさむ家族にも勇気を持たせてもらえます。
それが患者にも伝わり、いい影響を及ぼすことだってあります。

私自身も入院の経験があり、その時の看護師さんたちはとても熱心にお世話をしてくださいました。
その時、本当に看護師さんの姿が天使にみえて、とてもありがたく心強い存在だったのです。
今回主人を担当してくださった看護師さんの姿からは感じられなかったことです。
私たちの知ることのない医療機関の内情もあるかもしれません。
でも、看護師さんの本来の役目を忘れないでほしいと願ってやみません。
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by idun-2006 | 2012-08-21 11:58 | 闘病生活

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