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心と身体のよりどころ

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痛み・苦しみ

「子宮内膜症」
松浦亜弥さんが告白したことでこの病を認識した方が増えたのではないでしょうか。

私も長年苦しめられている病です。

数年前までは原因不明の不治の病でした。
月経時に激痛に襲われます。
子宮が活動している限り、症状は悪化していきます。

私も一番ひどかったときは、1週間ベッドから起き上がれず、月経が終わると鎮痛剤で荒れた胃が痛み、それが終息するころには排卵痛が起きて、月経前緊張症が生じて、再び激痛が始まるといった具合。
結局、年間を通じて身体の痛みと向き合っていました。

市販の鎮痛剤などとっくに効かなくなっていたので、処方薬を服用してましたが、それでも痛みをおさえることは難しくなっていました。

右を向いても左を向いても、起きても寝ても痛みから逃れることはできません。
しまいに激痛に耐えかねて気を失います。
でも数分後には痛みで目が覚めます。
そんな時は神様を恨みたくなります。

「どうしてそのままにしてくれないの? 意識がなければその間だけ痛みから解放されて寝られるのに。」

そしてまた激痛が襲ってくる。
ベッドの上で七転八倒しながら、自分で自分のお腹を開いて内臓を取り出してしまいたい衝動にかられます。
でも、もちろんそんな勇気はなく、ただ絶望感に打ちひしがれてしまいます。

子宮内膜症による激痛など、死に直面している病と違い、生理が終われば一先ず激痛からは逃れられるとわかっていても、腹部がかき回されているような激痛のさなかは空しくて自然に涙がこぼれてきます。

そんな苦しみを味わったことのない医師、民間療法の療法師たちは、無責任なことをいろいろ言ってきましたが、その言葉をまともに受け止めて一喜一憂していても、自分がますます空しくなるだけ。

薬すら効かなくなるという恐怖程、絶望的なことはありません。
激痛の最中では、身をかがめて嵐が過ぎ去るのを待つしかない時もあります。
それがわかっていても、身の置き所のない痛みに全身が硬直してしまっている間は、言いようのない恐怖心と苦しみと絶望感と空しさの中に引きこまれていきます。
かすかな希望を見出そうと模索しますが、虚無感が広がり自然と涙があふれてきます。
架空の人物に手を差し伸べてもらっていると想像し、傍で見守ってくれていた猫の無邪気な視線に助けられて、最悪の状況をしのんできた気がします。

結局のところ、そういった事態になる以前に、そうならないようにやるべきことをやっておくことが大切なのです。
まだ気づいていないことがあるかもしれない。
あるいは、分かっているのにやれていないことがあるかもしれない。
それでも難しい病と向き合っている人には、良かれと思うことは全てやっているのにまだ辛い思いを強いられて、打ちひしがれることがあるかもしれない。
どんなに不安で、苦しくて、空しいことか。 でも、他人は変わってあげることができないのです。
一山超えてくれるまで、傍で手を握ってあげることしかできないのです。
そして一山超えたときに、次の山がくる前に心と身体の準備をできるだけしておくこと。
小さくても前進しているところ(心、身体)はあります。 そこを見逃さずに目を向け続けること。 

そして、最後に付け加えたいのは。。。
当然のことですが、なんでも自分の思い通りになるものではないということ。

病気で他界した主人を見ていて思ったことです。
半ば強引なところがあった人で、最終的には自分の思い通りに事を運ぼうとする人でした。
また、そうしてしまえる強さも持っていました。
だから、自分の命まで自分の思い通りにコントロールしようとしてるように見えたのです。
それは、私には傲り高ぶりとしか思えませんでした。
意思や目的、希望を持って人生を歩んでいくことは大切なことです。
でもその目的に欲が絡んでくると、自分の望んでいることと違う結果が生じてしまうことがあります。
私たち人間は、欲と向き合い生きています。
食欲、金銭欲、名誉欲、性欲、これらをバランスよく保てている間は、健全に過ごせています。
どれか一つでもバランスが乱れ始めたときに、いろいろな問題が生じてきます。
欲を抱えたまま何かをコントロールしようとすると、バランスが崩れてしまうのです。
心臓の鼓動を自分でコントロールするのは難しいように、何が傲慢で、どこからが怠惰なのか、その見極めができるようになるために哲学を学び、先人たちの経験を活かしながら試行錯誤していくのが人間のあるべき姿なのではないのかと、今の自分の視点で感じています。
by idun-2006 | 2011-09-17 00:54 | 心と身体のストレッチ

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