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心と身体のよりどころ

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1000万人のカラダ革命  ~関節の可動調整④~

この方法による関節へのアプローチを「プレストレッチ」と呼んでいますが、ストレッチの前にどうしても行っておきたい関節構造の正しいあそび調整です。
「このプレストレッチ」を行うようになってから、ベビーウェイトトレーニングを行う際にウォームアップと称してストレッチを15分も20分も行うことはなくなり、肩であれば6方向の動きを10秒づつくらいで準備OKとなります。
ベビーウェイトトレーニングが終わってからはFNR式ストレッチによって筋肉に生じている通常不必要な緊張を抜いています。
また、同じウェイトトレーニングでも「FNRトレーニング」では、トレーニング自体が筋肉の適度な弛緩と反射的出力とを繰り返しますので、通常のストレッチ以上に身体の各部位の動きはスムーズになり、ストレッチを行ったときよりももっとリラクゼーションした身体になり、動きは鎖の縛りが解けたように軽やかに反射運動してくれます。
そしてMILでは、この関節調整の「プレストレッチ」も「FNRトレーニング」の一環として捉え、別称「ショートリフレクション」とも読んでいます。

「プレストレッチ」は筋肉に対するストレッチではなく、関節を包む関節包に対するインパルスを与えることが目的です。
筋肉にストレッチ間が感じられるほどの関節可動はさせにあように注意します。
また、関節の他律的可動で大切なのは、関節に対してのストレスを過剰に与えないということです。
あくまでも「あそび」づくり、開放が目的ですので、関節をリラクセーションさせることに注意を向けたテクニックを用います。

「プレストレッチの」のテクニックは、関節の力学的構造を利用して関節包へと適度なインパルスをあたえていくため、関節調整を行っているつもりが、実は無意識的に関節構造を負のベクトルへと導いてしまっている可能性があるという怖さを念頭におく必要があります。

武道家である松本先生の、「プレストレッチ」に関するコメントをご紹介します。
活法、殺法は表裏一体であり、その技術の理合いをしれば活殺自在に、いかようにでも扱うことのできる(それとは気づかずに殺法に導いてしまうツボを押してしまっていたり、あるいは経絡の流れを止めてしまう握り方、押圧の方向であったりするばあもあります)ものが関節調整法であり、コンディショニングであることの怖さと有益性とが身に染みてよくわかります。
武道の技でも、関節を制御するものには二種類のものがあり、一つはほとんどの人たちが行っている、いためるため、破壊するための技です。これは関節自体を閉じてしまう方向と、意思のエネルギーとは逆向きのベクトルへと力を動かす方法です。 一方、痛め技ではなく、自分の意思に逆らう技でもなく、なんとなく知らないうちにその方向へと関節を動かし、身体全体が崩され、固められ、痛みもないのに動けなくなってしまう、という技も存在します。 これは関節を開放系の動きに乗せて、相手の意思が運ぼうとする重心移動に先乗りするように誘導していけば可能になってくる方法です。
「プレストレッチ」で用いるテクニックは、武道の技で言えば後者に当たるものであり、心地よさの前提のもとに関節の調整を行っていきます。 よって、手技の構造はもちろんのこと、用いる側の心魂、精神の質、構造も非常に重要になってくるのです。
もし、他者の身体の調整をする立場にある人は、どうすれば、どれくらいの力、どれくらいの角度、どのような気持ち、精神で行えば心地よさが湧き、自然と筋肉から脳波までリラクゼーションできていくのかを、この自律式関節調整法によってつかんでみるとよいでしょう。


松本先生から技術指導を受けていた頃、クライアントさんへの身体の扱い方、手の当て方、握り方など、厳しく指導を受けたことを思い出します。
テクニックそのものに気をとられていると、アプローチの入り方が無造作になってしまうことがあります。 そんな一瞬をも見逃さずに指摘されてしまいます。
せっかくあれやこれやと施しても、握り方ひとつでクライアントさんの身体を不調和に導いてしまう可能性がある。
それだけ人の身体を扱うということは、慎重に繊細に対応しなければならないことなのです。

余談ですが、先に説明のあった痛め技ではない関節技は、遊びの一環でよくかけられました。
握手をするように先生と向かい合って手を握った体制で、前後左右に踊らされてしまいます。
抵抗しようすればするほど、意思に反してますます踊らされてしまいます。
抵抗しようと手に力を入れると関節が固まってしまうため、容易に相手の体制を崩すことができます。
それがわかって、あえて手の力を抜くと、今度は手首、肘、肩、あらゆる関節の硬いところを見つけて、結局体制を崩されてしまう。
さらに力を抜いてくたくた状態になると、違う趣旨の技をもって、やはり体制を崩されてしまいます。
悔しいくらい、どうにも抵抗することができなかったのを思い出します。
むろん、そういう時の先生は、ほんの少し勝ち誇ったような表情をみせるんです。
素人相手にしているわけで当然の結果ですが、それでも技がかかるのは面白いんですね。 きっと。


肩関節に対する「プレストレッチ」は、エム・アイ・エルのホームページでも紹介してます。
「肩のバランスストレッチ」
by idun-2006 | 2010-02-06 22:17 | りゅう先生

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